日本でのボランティア活動:種類と募集内容、参加方法は?
現代社会において、「社会奉仕」はとても重要なファクターになりつつあります。現在、多くの企業が社会奉仕の分野に興味を示しているため、ボランティアを経験してきた人材は目に留まること間違いないでしょう!
著者: Song-Ling Yip | 掲載日: 2020年3月24日
現代社会において、「社会奉仕」はとても重要なファクターになりつつあります。多くの企業が自らの利益をCSR(Corporate Social Responsibilities)プログラムに投資しています。 たとえばGoogleはGoogleServeというコミュニティサービスイベントを毎年開催し、従業員のボランティア参加を促しています。そのため学生時代のボランティア経験は履歴書を彩る良い要素となり、社会奉仕に積極的な人材が欲しい企業の目に留まりやすくなります。そのほかにもボランティアに参加することで大学という枠組みを超えたコネクションを作ったり、社会に出たときに有用で実践的なスキルを身に着けることもできます。
留学生にとって、ボランティアは言語の壁や情報収集プラットフォームの少なさからハードルの高いものと思われるかもしれません。しかし今回の記事は動物福祉やメンタルケア、言語と文化、社会福祉などをはじめとしたいくつかのボランティアの募集を紹介しているので気になった方はさらに調べることができる内容になっています。
動物福祉ボランティア
アニマルレフュージ関西 (ARK)
アニマルレフュージ関西 (ARK)は1990年に設立されたアニマルレスキューを主な活動とするNGOです。現在は東京都大阪の二拠点にてボランティアを行っており、どちらとも特に必要条件なく募集を行っています。
募集要項:
ARKは現在、次の業務が行える人材を探しています。
- 動物保護
- 犬の散歩
- 猫と遊ぶ
- 動物小屋の清掃
- 動物の面倒を見る
- 基金の設立
- グルーミング
大阪の募集はこちらから
東京の募集はこちらから
応募方法:
応募はとても簡単です。
参加希望日の数日前にメールか電話で参加の旨を伝えるだけです。また週末や祝日に参加予定の方はあらかじめ一週間以上前にコンタクトしておきましょう。
ARK 大阪
Tel: 072-737-0712
E-mail:ark@arkbark.net
ARK 東京
Tel / Fax: 050-1557-2763
E-mail:tokyoark@arkbark.net
言語・文化系ボランティア
ピースボート
船で世界中を旅しながら宿泊施設を提供してくれるボランティアもあります。ピースボートは国際的な環境の中、グローバルな体験とコミュニケーションの両方を高められるボランティアです。
ピースボートは客船で様々なアクティビティやプロジェクトを行う国際NGOです。また旅の途中ではさまざまなゲストを招き、レクチャーを行ったりもします。
ボランティアの一環として、招いたゲストの通訳や資料の翻訳など言語力を生かした仕事も経験することができます。そんな機会を通じて、国際的に存在する様々な問題を学ぶことができます。
ピースボートは世界中のグローバルな学生を常にリクルートしています。現在は2020年8月の出航に向けて通訳ボランティアを募集しています。
募集条件:
- 次のうち2か国語以上を話せること:日本語、英語、スペイン語、中国語、韓国語
- 満20歳以上
- 出航までに必要なビザ条件を満たしていること
応募方法:
- 個人情報フォーム
- 申し込むすべての言語で書かれた履歴書
- 申し込むすべての言語で書かれたピースボートに通訳として乗船する1ページ以内の志望動機
詳しい応募ガイドラインはこちら
締め切り:2020年3月29日(日本標準時)
詳しくはこちら
社会福祉ボランティア
セカンドハーベスト・ジャパン
セカンドハーベスト・ジャパンは2000年に設立されたフードバンクです。この団体は食料の寄付はもちろん、食料を必要に応じてお弁当にしたり、必要としている地域に分配を行ったりもしています。困っている人の人生を変えたいという信念を持っているのであれば、ここでのボランティアはかけがえのない体験になるでしょう。
現在セカンドハーベスト・ジャパンは次の職種をボランティアとして募集しています:
- デリバリー
デリバリーは食料の調達、そしてそれを必要とする場所に届けるのが仕事です。この仕事を受けるためには自動車免許が必要になります。
- 炊き出し
炊き出しを行うボランティアはお弁当を作ったり、それを配ったりします。
- オフィスワーク
オフィスワークは電話対応やデータを扱う業務になります。こちらのポストは行う業務の都合上、継続的な参加となります。
- パントリー
こちらは食料を送ったり、定期的に訪問する形で食料を渡すお仕事です。このボランティアは英語が話せるかつ定期的な参加が必要とされます。
デリバリー以外の職種は基本的に日本語を必要としません。また参加と共に団体の保険に加入することにもなります。
保険について詳しくはこちら
セカンドハーベスト・ジャパンについて詳しくはこちら
応募資格:
- 12歳以上
応募方法:
- 希望するポストを選ぶ
- こちらのフォームから申し込む
メンタルケアのボランティア
TELL Japan
TELL Japanは自殺予防を目的として、ホットラインやカウンセリングの提供を中心に活動する1973年設立のボランティアグループです。
現在は以下のポジションで募集が行われています:
1. ライフライン
こちらは精神的に深い傷を負ってしまった方の電話相談に対応するためのポストです。こちらのボランティアに参加するためには9週間の研修を受けなくてはいけません。研修後はメンターがつき、ガイダンスやサポートを受けながら業務を行います。
応募資格:
- 最低毎月10時間、且つ12か月以上働ける(毎月4時間シフトが2回、グループサポートが2時間)
- 満20歳以上
- 英語が流暢にしゃべれる
- 必要以上に自分の業務について語らないこと。扱っている情報がとてもセンシティブかつTELLの活動の妨げになる可能性があるためそれを守れる方
- TELLの研修内容をパートナー以外の他者に口外しないこと。
応募方法:
1)telljp.comの応募フォームを記入します。(現在応募はしていませんが、telljp.comにて随時更新されるので欠かさずチェックしましょう)
2)応募フォームが通ったら次は面接です。
3)面接も通れば次は研修です。
2. イベント
TELLのイベント活動は基金設立を促すと同時に、メンタルダメージの注意喚起にもつながっています。ボランティアはイベントのセットアップや清掃を通じて様々な経験を得ることができます。また厳格な参加資格はありません。
興味のある方はこちらから。
3. オフィス
オフィスでは多くの場合、オフィスの中からボランティア活動の運営を行うという形で参加します。どなたでも歓迎です。
興味のある方はこちらのフォームを記入することで現在行っているボランティア活動の情報を得ることができます。
ボランティア募集サイト
上記のようなボランティア以外にもたくさんの団体が募集を行っています。そんな募集を自分の好みに合わせて検索できるサイトを2つ紹介します。
アメリカンフィールドサービス (AFS)
アメリカンフィールドサービス(AFS)は日本をはじめとした多くの国でボランティア活動を行う団体の募集を掲載しています。1945年の設立当時、AFSは戦争で負傷した人々のための人道主義的な思想に基づいた慈善団体でしたが、現在は形を変えて交換留学やグローバルな場でのボランティアを提供する国際交流プラットフォームになっています。
AFSに掲載されているボランティアのすべては必要条件として高い日本語力を必要としません。またAFSは提携している多団体がとても多く、国際連合教育科学文化機関(UNESCO)や学校、大学、人道的・平和的活動団体、政府、NGOともつながっているため、これらのコミュニティで活動したいと考える人にはおすすめです。
AFSでボランティアを見つけるのはとても簡単です。以下のステップに沿って進めていけば、自分に合ったボランティアが見つかるはずです。
1)こちらからAFSのウェブサイトにアクセス
2)ボランティアとして勤務を希望する場所を選択。そのほかにも日時の絞り込みや連絡先の確認も可能
3)連絡先を通じてコンタクトを取る4)応募フォームを記入し、ブリーフィングセッションに参加する旨を伝える
ハンズオン東京
ハンズオン東京は東京でのボランティアの普及を目指すべく2006年に設立されたプラットフォームです。
実際にこのサイトでボランティアを探す前に、まずは個人情報を登録しなくてはなりません。その後、ログインをすればボランティアの募集情報がみれるようになります。また自分が参加した日時を選択すれば、その日時に行われるボランティア活動を絞り込むこともできます。
またこのサイトを通じてボランティアに参加する場合、自動的に無料のボランティア保険に加入した状態になります。これはボランティア中に負傷した際に治療費として補償をするためのものです。(診断結果によりますが、通院の場合5,000円、入院の場合100,000円の補償)
ハンズオン東京のサイトはこちらからアクセスできます。
ボランティアに申し込む前に知っておくべきこと
1. 明確な目標を決める
自分に本当にあったボランティアを決めるためには、まず、なぜボランティアに参加しようと思ったのかを明確にする必要があります。新しいスキルを身に付けるため、自分が今持っているスキルを高めるため、新しい環境に身を置くためなど、参加する理由は人それぞれです。ボランティアを決めるうえで大切なのは、決めた目標を限りなく100%に近い状態で達成できるかどうかです。そのために明確なゴールを定めていなければ元も子もありません
2. 自分の強みと弱みを理解する
ボランティア団体は多くの場合、業務別で募集を行います。いろいろな業務の種類がある中で、自分の適性に合ったものを見つけるために必要なのが自分の強みと弱みを知ることです。もしも希望するボランティアに選考ステップがあるなら、なるべく自分の強みが発揮できる場所を選び、選考を通過できる確率を上げましょう。 選考がないボランティアの場合、強みを生かせる場所を選ぶのも大事ですが、あえて自分の弱みをさらけ出せる仕事に就くのも良いかもしれません。これは自身のボランティアに求める目標にもよりますが、もし自分のスキルを磨きたい、もしくは新しいスキルを身に着けたいのであれば、自分を追い込むことも選択肢に入ってくるでしょう。
この記事をすべて読んでくれたあなたは日本でボランティアとして働くイメージが少しできたのではないでしょうか。次は自分に合ったボランティアを見つけて応募するだけです。行動の一歩が大きくても小さくても、間違いなくそれは他者の人生に影響をもたらすのです。考えるだけではなく、実際に社会に出て、経験を積んでみましょう!

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